古川 歩美
―ご入社までの経緯を教えてください。
専門学校を卒業後、舞台役者やビジネスホテル勤務を経て、2019年12月にノムラ薬局に入社しました。もともと人が好き、接客が好きで、それぞれやりがいを持って行ってきたのですが、さらにお客様の身近でお役に立てるような経験を求めて、転職を考えました。その点で、ノムラ薬局ではお客様、患者様に寄り添う姿勢や環境が整っていたので、入社を決めました。
また、ノムラ薬局は地域の人々に一番近い薬局を目指し、日野市や八王子市を中心に23店舗展開しています。私自身も、学生時代に八王子で暮らしていた時に、体調を崩してしまい、ノムラ薬局のお世話になったことがありました。
その時の印象も強く、医療という、私にとっては新しい分野ではありますが、ぜひここでお仕事してみたいと思って選びました。毎日のように新しいことに触れられる機会もあり、選んで正解だったと感じています。
―調剤事務ということですが、業務内容はどのようなものですか?
処方箋入力に調剤補助、新型コロナウイルス感染対応に伴うFAX処方箋の管理、また、当番制で新人事務の教育担当も行っています。メインになるのは、店舗でのお客様対応で、受付と処方箋入力、処方箋管理というところです。お客様からすれば、最初に接する薬局のスタッフとなりますので、第一印象として気持ちよく感じていただけるよう努めています。
―お客様はどのような方が多いのでしょうか。
ノムラ薬局は、OTC医薬品といわれる、医師による処方箋を必要とせずに購入ができる一般的な市販薬も扱っている、ドラッグ併設の調剤薬局です。ですから、さまざまな方が見えますね。処方箋をお持ちの患者さんでも、ついでに市販薬の購入も希望される場合がありますので、スムーズに対応する必要があります。私のいる豊田北口店は、皮膚科のクリニックのいわゆる門前薬局なので、そちらに通われている患者さんが多くいらっしゃいます。60代から80代の高齢の方が長年通っていらっしゃるので、薬局のスタッフとも慣れ親しんでおられます。
私も入社したての頃に比べ、だいぶそうした患者さんに顔を覚えていただけており、信頼関係が少しずつですが築けているように思います。先輩のベテラン事務の方には、お客様に顔だけでなく、名前まで覚えられている方もいるので、私もそんな風に頼りにされる存在を目指したいです。
―前職のビジネスホテルとは同じ接客職ですが、何か違いはありますか?
ビジネスホテルの場合は、ホテルの中でもお仕事で利用されており、世代もお若いので、的確かつ完結に、お客様の時間をあまりいただかないようにと心がけていました。今の調剤事務では、多く接するのが高齢の方ですので、時間をかけてでも、しっかり理解いただけるように伝えることを重視しています。お薬という、健康に直結するものを扱っておりますので、そこは慎重を期す必要がありますね。また、ノムラ薬局では調剤事務も白衣タイプの制服を着用しますので、医療に携わっているのだという意識で、背筋が伸びる感じがあります。
―医療的な知識は、どのように身につけたのですか。
専門的なことを患者様に聞かれた時には、薬剤師に代わって対応してもらいます。また、大まかな分類として、これは精神的な疾患の薬であるとか、これは飲み合わせに注意が必要な薬だといったことは、薬剤師から直接教えてもらえるので、助かっています。また、自分でも「登録販売者」という、一般用医薬品の大多数を占める第二類・第三類医薬品の販売や情報提供、相談対応ができる国家資格の勉強を自主的に行っています。
―古川さんは、新人事務の教育担当もされるとのことですが、指導はどのように行われるのでしょうか?
ノムラ薬局では新人事務の教育メニューがあって、入社から1ヵ月ごとに覚えてもらう項目が決められています。私自身も、最初はそれに沿って知識をつけていきました。まず覚えるのは、医療保険の仕組みや、公費という、国や地方自治体の費用負担で受けられる医療についてです。
これらは、調剤報酬明細書(レセプト)を作成する上で必須の知識ですので、何よりも重要なもの。それに次いで、患者様への対応のし方などと、順番に覚えていくのです。また、自分の店舗でもし分からないことがあっても、ノムラ薬局の他店にすぐ電話で聞けるので安心です。
たとえば、公費について、その患者さんが受給資格更新のタイミングで、一時的に有効期限が切れることなどが意外とよくあります。その場合に、手続きを早く、あるいは確実に進めるためにはどう処理をするべきか、その公費の手続きはどのくらいの期間でできるものなのか、などは、経験豊かな先輩に聞くのが一番なのです。
他店も含めて聞いて回り、その患者さんにお知らせして安心いただいた時などは、この仕事のやりがいを感じますし、ノムラ薬局でよかったと思いますね。